医学部生の自習室

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医学部の勉強の中で感じたことや、面白い知識などを共有していきます!!ほかにも医学部生の実態や、あとは本当に関係ないことも書いていこうと思います笑すこしでも皆さんのためになったら嬉しいです:)

6/2   カレーの作り置きにはご注意を!

 

こんばんは!!

 

 

いつも読んでいただきありがとうございます😊

 

 

このブログを読んでくださる人は学生さんが多いと思うのですが

みなさんは自炊とかするでしょうか?

 

なかにはこのコロナの自粛期間に乗じてメキメキ料理の腕を上げた人もいるかと思います

 

まあでも、大半の人は結局コロナの前とそんなに変わらないって感じではないでしょうか😅

私自身もこれはチャンスだ~とか息巻いていましたが、結局は外食がテイクアウトへと変貌を遂げただけです…

 

 

そんな私でも時には自炊をしなければと思い立ってレシピを検索します

 

その時にまず考えることは、食べたいものとか調理のしやすさももちろんですが

何より、一度作ったらしばらくはそれだけで生きていけるもの

ということです

 

簡単に言えば作り置きが可能なものということですね

 

 

そして数ある料理の中でも私たち学生の味方と言えば、カレーではないでしょうか

一度に大量に作れて、自分好みにアレンジがしやすくて、おいしい

 

みなさんも一度は作ったことがあると思います

 

余談なんですが、カレーってどうやって発音してますか?

 

 

というのも、どうも私のカレーの発音って変みたいなんですよね🤨

 

お魚のかれいと勘違いされることがけっこうあるんです

 

私は「カ↗レー↘」って言っちゃうんですが、やっぱ変なんですかね…

我が家では多分この呼び方な気がするんですが…

 

もし私もだよーって方いましたら、どうか教えてください!!

もう四面楚歌とかそんなレベルじゃないので😂

 

 

ちょっと脱線してしまいました

 

ここからは本題に戻って、

私たち学生の味方であり、キャンプや林間学校では必ずと言っていいほど登場してくるカレーなんですが、

しばしば食中毒の温床になってしまうんです

 

ということで今日は、カレーが引き起こす食中毒について

微生物学の観点から迫っていこうと思います!

 

 

まず、カレーが引き起こす食中毒の原因菌なんですが

クロストリジウム属に分類されるウェルシュ菌という菌になります

 

このウェルシュ菌なんですが、私たちの周りに広く存在していて

特に河川や、下水、海や土壌中に多く生息しています

また、私たちの腸管にも共生している菌です

 

なので結構いろんなところで食中毒を引き起こしてしまうんですね

 

 

そして、このウェルシュ菌微生物学的な特徴が、どうしてカレーで食中毒として起こりやすいかを説明する大きな鍵となっています

 

どんな特徴かといいますと、

ウェルシュ菌グラム陽性桿菌で、偏性嫌気性菌であり芽胞を形成することができる、という特徴です

 

簡単に言えば、ウェルシュ菌酸素が存在していない場所で活発に活動を行い、けっこうな高温に対しても芽胞を形成することで耐えることができるということです

 

 

みなさんカレーを作るときはおいしくなーれと願いを込めながら、じっくりと煮込んでいきますよね

 

その煮込んでいく際に、ほかの熱に弱い病原体は死滅していくのですが、ウェルシュ菌は芽胞を形成してなんとか耐え忍んでいってしまいます

また、加熱によってカレー内の酸素がどんどんと放出されていき、嫌気的な状況も同時に作り上げられていくんです

 

そうなることで、カレーの中はウェルシュ菌の独壇場と化していくのです

そしてカレーが出来上がったあと、きっとそのまま蓋をかぶせて寝かしておくと思います

 

その行動が命取りでした

寝かしていってる最中に、カレーの温度は徐々に下がっていき

ウェルシュ菌が繁殖できる温度(43~47℃)に達した瞬間に爆発的に繁殖して、カレーはウェルシュ菌養殖場となるんです

 

もちろん食べる前に再加熱すると思いますが、もう時すでに遅しです

再加熱を行っても芽胞というバリアによって生き延びて、あとは皆さんの中に入っていくだけとなります😖

 

 

さてここからは毒性の話ですが、

ウェルシュ菌が体内へと侵入した後、なにかしらの刺激によって腸管内で芽胞を形成した際に、エンドトキシンを放出します

このエンドトキシンが人体に有害な作用を及ぼすことで、食中毒を発症していきます

 

 

症状としては、水溶性の下痢や腹痛、ガスの過剰な産生が主となります

ただ、致死性は極めて低く、ほかっておけば自然と治癒することも特徴です

 

まあ、しばらくは便器と半同棲生活となるので最悪なことに変わりはありませんが

 

 

 

ではどうすればカレーが起因となった食中毒を防ぐことができるのでしょうか

 

まず第一に、作りおかないということが挙げられます

 

また、再加熱の際にしっかりと混ぜて空気と触れさせることも、好気性の状況を作っていくという点で有効な対策かもしれません

 

つまりは、食べきれるけ作って、怠けようとしないことと

愛情をこめて、おいしくなーれと唱えながら、じっくり温める

この2点が大事なことということです

 

これからの季節はとくに気を付けて、自炊を頑張っていきましょう

 

 

ちなみにですが

カレーに少しはちみつを加えて食べると、まろやかになって結構おいしいですよ

隠し味ってやつです🙃

 

 

そんなはちみつに危険な罠が??

こちらの記事を読んで、ぜひお確かめください!!

 

poohmedical.hatenablog.com