6/1 メタノールは「目散る」アルコール!?
こんばんは!!
いつも読んでいただきありがとうございます!!
みなさんはコロナやインフルエンザに対する予防として、何を意識して行っていますか??
外出の自粛やソーシャルディスタンスの確保など、人と会う機会を減らして菌をもらう可能性を減らすことをした人がいると思います
また、手洗い・うがいを徹底して行っていった人もいると思います
そんな中で、みなさんが特に意識して行っていることは
アルコールで除菌することではないでしょうか??
コロナウイルスにはアルコールが効くということも広まり、各地でアルコール除菌薬が品切れになったというニュースは話題になりましたね😥
そして、それを解決するべくいろいろな方法が試され
その中には、お酒で代用していこうというものもありました
そんななかで、更に供給数を増やそうとわかりませんが
お酒に紛れて、なんとメタノールも流通するようになったのです
みなさんの中には、メタノールもエタノールも一文字しか変わんないし、別にいいじゃないか
と感じる人もいるかもしれません
しかしこれがそうではないんです!😬
この一見似ていて、まるで兄弟のようなふたつの間にはとんでもない差があるんです
もし間違えて飲んでしまった時には、恐ろしい結末がまっているかも…🥶🥶
ということで、今日はそんなメタノールの危険性について
生化学の観点から迫っていこうと思います!
まずは構造の話なんですが、
エタノールとメタノール、名前が似ているだけあってほとんど変わんないんですよね
何が違うのかというと、
メタノールはメチル基にOH基がついていて、別名をメチルアルコール
エタノールはエチル基にOH基がついていて、別名をエチルアルコール だということです
これら二つとも、摂取するといわゆる酔った状態になるのですが
そのまま体にとどまって排泄されるわけでなく、代謝されて排泄されます
エタノールは肝臓内で、まずADH(アルコールデヒドロゲナーゼ)によってアセトアルデヒドに分解され、
そのあとALDH(アセトアルデヒドデヒドロゲナーゼ)によって最終的に酢酸へと分解されます
一方で、メタノールですが
最初は同じくADHにより分解されホルムアルデヒドとなり
最終的にギ酸へ代謝されていきます
そしてこのギ酸が、有害な作用を及ぼします
ギ酸によって神経は脱ミエリン化され、機能が障害されるとともに、
アシドーシスに陥ることによっても、さまざまな症状をもたらします
その中でも最も強く症状が現れるのが、目なんです
どうしてかというと、私たちはビタミンAの活性型のレチノールやレチナールによって光を感じ、見るということができているのですが
このレチノールからレチナールに戻すときに、ADHと似ている酵素を用いており
エタノールが体内にあった時、競合的にその作用を阻害していくため、視力に対し大きな影響を及ぼしていきます
そうです。
メタノールとは、視力を奪うアルコール、つまり「目散る」アルコールというわけです
覚えやすくないですか…??
さてさて、ここまで読んできて
まあ自分は間違えてメタノール飲んじゃうような馬鹿じゃないとか、そんなのお酒大好きな酒豪がやる話でしょうとか
思ってませんか??😑😑
じつはこのメタノール、私たちのごくごく身近に存在していて
今でも誤飲が起こるものなんです
どこにあるかというと、不凍液の中です
これは、エアコンや車に使われていて、冷却水が凍らないようにしているものです
車とかエアコンって言ったら、ほんとその辺にジャンジャンあるものです*_*
なのでもしも、自分の周りでメタノールを誤って飲んでしまったという方がいたら、
迷わず、お酒を飲ませてください!
酔って嫌なこと忘れようってこと?とかいうおふざけはなしで
ちゃんと理由があります
さっきエタノールもメタノールもとりあえずは肝臓でADHによって分解されるという話をしました
なのでエタノールを摂取することで、メタノールの分解を競合的に阻害します
そして、メタノールの代謝産物が溜まる前に排泄されるようにするんです
どうか覚えておいてください😀
こちらの記事もおススメです!
てんかんに対して正しい知識をもって、いつか誰かを救えるように^_~
みなさんが普段どんなことを不思議に感じてるのか教えてほしいです!
いろんな人の考えに触れて、成長していきたいです😸