医学部生の自習室

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医学部の勉強の中で感じたことや、面白い知識などを共有していきます!!ほかにも医学部生の実態や、あとは本当に関係ないことも書いていこうと思います笑すこしでも皆さんのためになったら嬉しいです:)

5/24   あまい草の落とし穴

おはようございます^0^

 

いつも読んでいただきありがとうございます!!!

 

今日は皆さんにうまい話、ではなくてあまい草には落とし穴があるかもという話をしていきたいと思います

 

さて、あまい草と聞いてどんな草を思い浮かべましたか??

なめたらキャンディのように下の上にあま~い味の広がる、おやつか何かなのかなとか思いましたか?

 

間違ってはないと思うんですが、私の言うあまい草とは、「甘草」

そうです、あの甘草のことだったんです

 

知らない方のために説明しますと、甘草とはマメ科カンゾウ属の多年草のことで、よく漢方なんかに配合されています。

 

この甘草、グリチルレチル酸と呼ばれる物質を含んでいて、これがなんとあのショ糖、つまり皆さんがよく口にする砂糖の150倍あま~く感じると言われているんです!😛

 

だから、なめたらとろけるような甘さがする草ってのはあながち間違ってないかもしれません

 

そんな甘党のみなさんがのどから手が出ちゃうほど欲しい甘草ですが…

ちょっとまってください!

そう、あまい話には落とし穴があるかもしれませんよ😨😨

 

甘草の甘み成分であるグリチルレチル酸は、舌の上では甘くても体内に入ってからは少々やっかいなことをしてきます

 

このグリチルレチル酸とその誘導体であるカルベノキソロンは、11β-HSDⅡと呼ばれる酵素を阻害する作用を持っています

 

この11β-HSDⅡとは腎臓において、コルチゾールからコルチゾンへと変わる反応を触媒しています

 

ここで、みなさんコルチゾールの働きはもう頭に入っていますか???

入ってないぞという方に簡単に説明しますと、コルチゾールは糖質コルチコイドとも呼ばれ、その名が示すように糖の代謝に深く関与します

 

と、こんなことを聞いたことあると思いますが、実はコルチゾール微力ではありますが鉱質コルチコイドの作用、すなわちアルドステロン作用も持ち合わせています。

 

なので、11β-HSDの働きが阻害されて、腎臓においてコルチゾールが分解されることなくどんどんと濃度が上がっていくと…

なんとコルチゾールがアルドステロンと同じ働きをしちゃうんです!!

 

これを偽アルドステロン症といいます

症状はアルドステロン症と同じ感じで、高血圧や浮腫、手足のしびれなどさまざまです

 

ここまで読んだ皆さんにはもう、あま~い味の裏に隠された落とし穴にお気づきですね

 

いくら甘いもの好きでも、墓穴だけは掘らないようにしてくださいね😲

 

最後に注意なのですが、必ずしも出るってわけじゃないので、こういうこともあるよーぐらいでお願いします笑